統一的な基準による地方公会計の財務書類

更新日:2025年04月02日

はじめに

地方公共団体の公会計の整備については、新地方公会計制度研究会報告書に基づく「基準モデル」または「総務省改訂モデル」による運用ののち、平成27年1月23日付、総務大臣通知「統一的な基準による地方公会計の整備促進について」が示され、すべての地方公共団体において固定資産台帳の整備と複式簿記の導入を前提とした統一的な基準による財務書類等の作成が要請されました。

財務書類の作成方法

「統一的な基準による地方公会計マニュアル」(平成27年1月公表)に基づき、固定資産台帳と、財務諸表4表(貸借対照表、行政コスト計算書、純資産変動計算書、資金収支計算書)、付属明細資料を作成しています。

なお、財務書類については、「一般会計等」及び特別会計・公営企業会計を含む「全体」、一部事務組合・出資団体などを含む「連結」のそれぞれにおいて作成しています。

 

財務書類の範囲に関する画像

作成基準日・対象期間

貸借対照表は、当該年度末日(3月31日)を作成基準日としています。行政コスト計算書、純資産変動計算書、資金収支計算書は、4月1日から3月31日を作成対象期間としています。

ただし、一般会計及び特別会計における出納整理期間中(4月1日から5月31日)の出納については、基準日及び対象期間までに終了したものとして処理しています。

財務書類4表の関係

貸借対照表、行政コスト計算書、純資産変動計算書、資金収支計算書の4表はそれぞれ連動しています。

貸借対照表の「純資産の部」の変動を表したものが、純資産変動計算書です。純資産変動計算書における純資産の変動要因の主なものは「純経常行政コスト」と「一般財源、補助金受入等」となり、そのうち「純経常行政コスト」の明細を示すものが行政コスト計算書となります。また、資金収支計算書は歳計現金の動きを表す計算書ですので、「期末歳計現金残高」は貸借対照表の「歳計現金」と一致します。

財務書類の相互関係に関する画像

貸借対照表(バランスシート)

市の基準日時点における財政状態を示したもので、資産・負債・純資産の三つの要素から構成されています。

資産

市が所有している財産

【内訳】
固定資産
・事業用資産:庁舎、学校など
・インフラ資産:道路、公園など

投資等
基金、出資金、長期延滞債権など

流動資産
現金、預金、市税の未収金など

負債

借入金(市債)や将来の職員の退職金など、将来世代の負担で返済していく債務

純資金

現世代が既に負担して、支払いが済んでいる正味の資産

行政コスト計算書

市の行政サービス(福祉や教育などの人的サービスや給付サービスなど)に必要な経費や、公共施設等の経年劣化に伴う減価償却費なども含め、行政活動に必要な費用(コスト)と受益者負担を差し引きしたものが「行政コスト計算書」です。

経常費用

・業務費用
人件費:職員の給与、退職金など
物件費:需用費、委託料、施設の修繕、減価償却費など
その他の業務費用:地方債の利子など
・移転費用
補助金等(各種団体への補助金など)
社会保障給付(生活保護費、児童手当など)
他会計への繰出金など

経常収益

 行政サービスの利用で、市民の皆さんが負担する使用料や手数料、負担金など

純行政コスト

経常行政コストから経常収益を差し引き、臨時損失・臨時収益(資産売却損益など)を増減させた純粋な行政コスト

純資産変動計算書

純資産が、会計年度中にどのように増減したかを表したものです。

本年度差額

純行政コスト:行政コスト計算書における純行政コスト
税収等:市税、地方交付税など
国県等補助金:国庫支出金、府支出金

本年度純資産変動額

固定資産等の変動:有形固定資産や貸付金・基金等への財源投入の増減
無償所管換等:寄付等の無償譲渡などによる増減

資金収支計算書(キャッシュフロー計算書)

会計年度内の現金の収入(歳入)と支出(歳出)の増減の内訳を性質別に区分して表したものです。

・業務活動収支
業務支出:業務費用(人件費、物件費等)、移転費用(補助金、社会保障給付等)
業務収入:市税、地方交付税、国庫支出金、府支出金など

・投資活動収支
投資活動支出:公共施設等整備費支出、基金積立金など
投資活動収入:国庫支出金、府支出金など

・財務活動収支
財務活動支出:地方債償還支出など
財務活動収入:地方債発行収入など

財務書類

統一的な基準に基づく「大阪狭山市財務書類」は次のとおりです。

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