万博コラム

更新日:2025年03月26日

日本国際博覧会協会西本さんによる万博コラムをスタート

広報おおさかさやま令和6年7月号から、日本国際博覧会協会経営企画室の西本敬一さんによる大阪・関西万博に関するコラムをスタートしました。

大阪・関西万博が開幕する令和7年4月まで、西本さんが毎月万博の魅力や情報を紹介されます。

西本敬之氏

西本敬一さん(日本国際博覧会協会事務総長補佐兼運営統括室上席審議役)

(プロフィール)

・独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)から出向(2022年8月~)

・海外勤務 計12年

・万博経験
2000年ハノーバー万博日本館で総合プロデュース業務に従事。四半世紀にわたり、5つの登録博全てを視察調査。

第10回「万博、はじまります!」(令和7年4月号広報掲載)

いよいよ4月13日、万博がはじまります。そんな中、「万博ってなんでやるんだっけ?」って聞かれることがあるんです。万博には、何ができるのか。オンラインでつながれる時代に、あえて場をつくる意味って?

それはきっと、偶然の出会いをつくること。知らない人、知らない文化、知らないアイデア、知らない価値観。たくさんの出会いを、だれかに届けることができたら。その人は新しいことを思いついて、世界を今より良くしてくれるかもしれない。遠い国の知恵が、別の国の課題を解決するかもしれない。

万博は目的じゃない。ただの手段です。何かが生まれてくるかもしれない場所。それをつくることにこそ、意味があります。人間は、集まって、交わって、少しずつ進んできたいきものだから。もちろん、楽しく、おもしろく、を忘れずに。(大阪で開かれる万博ですから!)

あなたの見たことないもの、どっさり用意して、お待ちしています。

第9回「複数回パスで早期来場を!」(令和7年3月号広報掲載)

3月1日で開幕まで残り43日となりました。万博会場に近い地元関西の人にお勧めしたいのが、複数回パスです。複数回パスには2種類あり、通期パスは最終盤を除く174日間、夏パスは7月19日(土曜日)~8月31日(日曜日)の44日間、いずれも午前11時以降に何度でも入場できます。しかも、とてもお得です。たとえば、小学生の夏パスはたったの3,000円で44日間入り放題です。通期パスはさらに安く、小学生は7,000円で174日間入り放題です。

平成17年の愛知万博では、全期券購入者が平均11回も入場されたそうです。最大の理由は、万博は1日ではとても回り切れないから。万博の経験者は、十分見るには最低1週間は必要と言います。何度も足を運べる地元のメリットを最大限生かし、できるだけ早期の来場をおすすめします。というのも、万博は終盤にかけ入場者数が大幅に増加するため、人気館がほとんど見られない事態も予想されます。快適に見るためにも、4~6月の平日が圧倒的におすすめです。

第8回「世界と未来のグルメ旅行」(令和7年2月号広報掲載)

万博の楽しみで外せないのが、「食」の楽しみです。1970年大阪万博では、海外パビリオンが提供する外国料理やファストフードが人気を博しました。大阪・関西万博では、更にパワーアップした万博グルメ、世界と未来と地元のグルメ旅行をお楽しみいただけます。

たとえば、スイスパビリオンでは、スイスチーズなどを使った郷土料理やデザート、チェコパビリオンでは、チェコ料理とチェコビールといったように、異国情緒あふれる各国の料理が楽しめます。

未来の食では、スシローが提供する「未来のすし屋」や、くら寿しによる約135mの回転寿司、サントリーホールディングスが近畿大学とコラボした養殖魚専門料理店などが出店します。

多くのインバウンド客に地元グルメを楽しんでもらうため、サスティナブルフードコートでは、「大阪ののれんめぐり〜食と祭EXPO〜」も出店します。

これらは万博グルメのほんの一部に過ぎません。最新情報はEXPO Visitorsから入手できるので、ぜひともチェックをお願いします。

第7回「ユニークな万博建築を巡る楽しみ」(令和7年1月号広報掲載)

大屋根リング

提供:2025年日本国際博覧会協会

ユニークな建築を巡るのも、万博の楽しみの一つです。

最大の目玉は、世界最大級の木造建築物、大屋根リング。1周約2キロメートルの巨大リングは、会場内のメイン通路であるとともに、大屋根のうえにも上れます。リングのうえからは、世界中のパビリオンを、あたかも地球儀を見るかのように眺めることができます。また、夕方には、瀬戸内海に沈む美しい夕日をご覧いただけます。

愛・地球博では、タイプAと呼ばれる独自に建てる海外パビリオンは0でした。今回は55年ぶりに見ることができます。

例えば、中東のカタールパビリオンは、建築家、隈研吾氏の設計で、日本の伝統的な帆船と指物の技術を融合させたユニークな外観です。

若手建築家にもチャレンジの場を提供しています。70年の万博では、当時30歳代の黒川紀章氏や磯崎新氏が万博に参加し、その後の活躍のきっかけとなりました。
今回は20人もの若手建築家が、トイレやステージなど、20か所の施設の設計にチャレンジしています。

第6回「184日間、注目のイベントが目白押し!」(令和6年12月号広報掲載)

万博会期中は、楽しさ、学び、気づきを得られる数多くのイベントが開催されます。追加料金は一切かかりません。

主なイベントを紹介すると、開幕初日に人気歌手Adoさんのオープニングスペシャルライブや、8日間で行われる「Physical Twin Symphony」を皮切りに、大阪ウィーク~春・夏・秋~は5月・7月・9月に3回行われ、大阪府内の自治体が伝統文化や祭り、食など各地の魅力を発信します。日本の伝統文化では、超歌舞伎や8月開催の大相撲万博場所、東北絆まつり、にっぽんど真ん中祭りが予定されています。

海外では、アイルランドのリバーダンスや、インドの国際ヨガの日、未来を実感する国際宇宙ステーションからの宇宙ライブや、スタートアップのグローバルイベントもあり、とてもここでは紹介しきれません。

すでに来場日時予約が始まっています。 イベントカレンダーをチェックのうえ、早めの予約をお願いします。

第5回「万博の魅力3:未来社会の実験場」(令和6年11月号広報掲載)

1 万博は常に未来社会の実験場

万博はいつの時代も人々が未来技術に触れ体験する場でした。古くは19世紀の電話やエレベーターに始まり、1970年大阪万博の月の石やワイヤレスイヤホン、2005年愛知万博ではロボットが人気を博しました。今回は一体何が見られるのか。大阪・関西万博ではSociety5.0の未来社会として、未来の都市のパビリオンや、空飛ぶクルマ・水素船などのスマートモビリティ、カーボンリサイクル工場などが見られます。

2 ICTデジタル技術で安全快適な万博を実現

2005年の愛知万博の時代との大きな違いがICTデジタル技術の急速な進歩です。いつでも、どこでも、だれでも万博にアクセスできるバーチャル万博、万博史上初のデジタルチケットによる来場予約制や全面キャッシュレスの導入、私らしい来場体験をサポートするパーソナルエージェントや、30言語に対応した自動翻訳システムなどの未来技術により、安全快適な未来社会を実感できます。

第4回「万博の魅力2:いのちの未来を考えてみませんか」(令和6年10月号広報掲載)

1 テーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」

大阪・関西万博のテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」です。人間だけでなく地球上の全てのいのちが輝く未来社会をどう実現するか。一人一人がいのちの未来を自ら考え、世界と共にデザインしようとの想いが込められています。

2 シグネチャーパビリオン

このテーマに真正面から取り組むのが、シグネチャーパビリオンです。各界で活躍する8人のプロデューサーが8つのパビリオンを出展し、8つの切り口でいのちの多様性に迫るチャレンジです。この機会に、自分のいのち、そして地球上の全てのいのちの未来を考えてみませんか。

ミャクミャク

3 いのちを表すミャクミャク

ミャクミャクも、いのちを表現したキャラクターです。赤い部分の細胞と青い部分の清い水がひとつになって生まれたふしぎな生き物。過去から未来へ様々なものを「脈々」と受け継いで欲しいとの意味も込められています。

第3回「万博の魅力1:世界の今を知る3つの楽しみ」(令和6年9月号広報掲載)

1 海外パビリオンを楽しむ

大阪・関西万博には日本の万博史上最多の海外パビリオンが参加します。一番の楽しみはオリジナリティあふれる建物です。過去の万博でも1、2の人気を争うドイツ・パビリオンのタイトルは、「わ!ドイツ」。パビリオン自体も輪の形で、循環や持続可能性を体現しています。

2 ナショナルデーを楽しむ

会期中ほぼ毎日、公式参加国のナショナルデーが行われます。公式セレモニーだけでなくダンスやコンサートなども行われ、オーストリアはウイーン少年合唱団のコンサートを予定しています。ジャパンデーは令和7年7月3日です。人気のある国のナショナルデーの日は、早めの来場予約をおすすめします。

3 リアルな国際交流を楽しむ

パビリオンやイベントでのリアルな国際交流も楽しみの一つです。30言語対応の自動翻訳システムを使って言葉の壁を越えた対話と交流が可能です。皆さんも、一生心に残る偶然の出会いや国際交流を楽しんでみませんか!

第2回「なぜ今、万博か?」(令和6年8月号広報掲載)

1 「世界のいのち」を知り、考える万博

万博は、「世界の今を知る場」です。気候変動や環境問題など、いのちを取り巻く環境が年々厳しさを増す中、「世界のいのち」を知り、考える大阪・関西万博の開催は、今の時代に必要なものと考えます。

2 日本と自分自身を見つめ直す万博

万博は、日本と日本人自身を見つめ直す機会でもあります。世界の多様性を知ることで自らの違いを知り、そこから対話と交流が生まれ、相互理解と寛容さにつながります。世界の分断が進む現在、つながりを取り戻す万博の価値は、以前よりも高まっています。

3 インターネット時代の万博の意義

インターネットと万博の明確な違い、それは「人々の存在」です。世界中の人々との五感を通じた対話と交流こそ、万博の価値です。セレンディピティ(偶然の出会い)も万博の魅力の一つです。私がドバイ万博で最も感動した展示は、カザフスタン館で見た人間とロボットアームによる共演でした。皆さんも万博で新たな発見を楽しんでください。

第1回「万博とは何か?」(令和6年7月号広報掲載)

日本国際博覧会協会提供用写真

提供:2025年日本国際博覧会協会

いよいよ来年4月に大阪・関西万博が開幕します。その魅力をより多くの人に感じていただくため、連載を始めます。第1回は、そもそも「万博とは何か?」について3点紹介します。

1 公衆の教育

国際博覧会条約第1条には、万博の定義として「公衆の教育を主たる目的とする催し」と書かれています。やや堅い表現ですが、世界と未来を学ぶ人類最大のイベントと言い換えてもいいでしょう。

2 時代を映す鏡

万博は常にその時代時代を反映し、世界の今を知り、未来を考え想像する場が万博です。既に161の国・地域が参加を表明済みで、これ程の規模で世界の今を知る場は、万博以外にはありません。

3 世界の人々が一堂に会する場

同じテーマのもと、半年間にわたり、世界の人々が同じ場所に集う比類なきイベントです。世界の人々と対話・交流できるまたとない機会であり、愛・地球博では多くのリピーターがその機会を楽しみました。

問い合わせ先

日本国際博覧会協会総合コンタクトセンター

0570-200-066

この記事に関するお問い合わせ先

政策推進部企画・情報政策グループ
電話番号:(企画)072-349-8001
ファックス番号:072-367-1254​​​​​​​

問い合わせフォーム