退職所得にかかる個人市民税・府民税は、他の所得と分離して計算し、給与支払者(会社等)が退職金を支払う際に、支払額から差し引いて納めます。
令和5年度以降
・勤続年数5年以下の役員等
収入金額-退職所得控除=退職所得の金額(1,000円未満切捨て)
・勤続年数5年以下の役員等以外の方で、収入金額から退職所得控除額を引いた金額が300万円以下の方
(収入金額-退職所得控除額)×2分の1=退職所得の金額(1,000円未満切捨て)
・勤続年数5年以下の役員等以外の方で、収入金額から退職所得控除額を引いた金額が300万円越えの方
150万円+{収入金額-(300万円+退職所得控除額)}=退職所得の金額(1,000円未満切捨て)
・上記以外の方
(収入金額-退職所得控除額)×2分の1=退職所得の金額(1,000円未満切捨て)
令和4年度まで
・勤続年数5年以下の役員等
収入金額-退職所得控除=退職所得の金額(1,000円未満切捨て)
・上記以外の方
(収入金額-退職所得控除額)×2分の1=退職所得の金額(1,000円未満切捨て)
退職所得の金額×税率(個人市民税6%、個人府民税4%)=分離課税に係る所得割額(個人市民税、個人府民税でそれぞれ100円未満切捨て)
注意 障がい者となったことに直接起因して退職された場合は、上記により計算した金額に100万円を加算します。
勤続年数に1年未満の端数がある場合は、切り上げます。
土地や建物等の譲渡によって生じた所得は、給与所得や事業所得等の他の所得と分離して税額を計算します。譲渡した資産の所有期間によって長期または短期の譲渡所得に区分され、税額の計算方法が異なります
譲渡所得の内容 |
特別控除額 |
---|---|
収用などによる資産の譲渡 |
5,000万円 |
自己居住用財産の譲渡 |
3,000万円 |
特定土地区画整理事業等での譲渡 |
2,000万円 |
特定住宅地造成事業等での譲渡 |
1,500万円 |
農地保有合理化のための農地等の譲渡 |
800万円 |
低未利用土地の譲渡 | 100万円 |
区分 |
個人市民税 |
個人府民税 |
---|---|---|
課税短期譲渡所得金額 |
5.4% |
3.6% |
短期譲渡にかかる土地等を国等の公共団体へ譲渡した場合 |
3.0% |
2.0% |
課税長期譲渡所得金額 |
3.0% |
2.0% |
長期譲渡の全部が優良住宅地等に係る譲渡である場合で、譲渡所得金額が2,000万円以下の部分 |
2.4% |
1.6% |
長期譲渡の全部が優良住宅地等に係る譲渡である場合で、譲渡所得金額が2,000万円を超える部分 |
3.0% |
2.0% |
長期譲渡の全部が居住用財産に係る譲渡である場合で、譲渡所得金額が6,000万円以下の部分 |
2.4% |
1.6% |
長期譲渡の全部が居住用財産に係る譲渡である場合で、譲渡所得金額が6,000万円を超える部分 |
3.0% |
2.0% |
株式等に係る譲渡所得等の金額 |
3.0% |
2.0% |
上場株式等に係る譲渡所得等の金額 |
3.0% |
2.0% |
上場株式等の配当所得の金額 |
3.0% |
2.0% |
先物取引所得金額 |
3.0% |
2.0% |
特定公社債等の利子所得及び譲渡所得を申告課税とし、これからの所得間並びに上場株式等の配当及び譲渡所得との損益通算と繰り越し控除が可能になります。
所得 |
改正前 (~平成28年度) |
改正後 (平成29年度~) |
|
特定公社債等 ※1 |
利子 |
税率5% 分離課税 申告不可 |
税率5% 分離課税※2 損益通算可 申告任意※3 |
譲渡損益 |
非課税 |
||
上場株式等 |
配当 |
税率5% 分離課税※2 損益通算可 申告任意※3 |
|
譲渡損益 |
※1 特定公社債等とは、特定公社債(国債、地方債、公募公債等)、公募公社債投資信託の受益権、証券投資信託以外の公募投資信託の受益権、及び特定目的信託の社債的受益権で公募のものをいいます。
※2 上場株式等の配当については、総合課税(10%)も選択できます。
※3 譲渡益については株式等譲渡所得割ありの場合のみ申告任意。その他は申告義務あり。
詳しくは平成29年度個人市・府民税の主な改正内容について