大阪狭山市男女共同参画推進条例(案)市民意見募集結果

大阪狭山市男女共同参画推進条例

日本国憲法には、個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、我が国では、男女平等の実現に向けた様々な取組が、「女子差別撤廃条約」の批准など国際社会の動きと連動して進められてきた。また、男女共同参画社会の実現を、21世紀の我が国社会の最重要課題と位置づけた男女共同参画社会基本法が制定された。
大阪狭山市においても、男女の自立と対等な社会参加に基づく男女共生社会の実現をめざして、人権を重視した取組を進めてきた。しかし、性別による役割分担意識やこれに基づく社会慣行等が根強く残り、課題の解消に向けた一層の取組が求められている。
少子高齢化や高度情報化の進展等、社会経済情勢が大きく変化する中で、豊かで活力ある大阪狭山市を築いていくためには、男女が互いに人権を尊重しつつ、責任も分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分発揮することができる男女共同参画社会の実現は重要な課題である。
人権と共生の世紀といわれる21世紀において、大阪狭山市は、男女共同参画社会の実現に向け、市、市民、市民公益活動団体及び事業者が協働して男女共同参画の推進に取り組むことを決意し、この条例を制定する。

パブリックコメントによる条例に対する市民の意見と市の考え方

平成18年9月11日から10月10日まで、大阪狭山市男女共同参画推進条例(案)について市民意見の募集(パブリックコメント)を行いました。その結果、4名16件の意見提出がありました。
提出された市民意見などの概要、市の考え方は下記のとおりです

  1. 意見募集期間 平成18年9月11日から平成18年10月10日まで
  2. 寄せられた意見 4名16件
  3. 意見提出方法 電子メール

ご意見ご提案の内容

  1. DVの定義のところでDV法の範囲に限定されているため、恋人間のDVが抜け落ちています。これが抜け落ちると、今後のプランでも支援の対象にならない可能性があり、現実として大きな問題を抱えています。
  2. ドメスティック・バイオレンスについて、配偶者とかつての配偶者に限定されているが、恋人間にも適用されるものだと考えます。
  3. 恋人間で起こっている暴力も、暴力による支配関係にあるといえると思います。デートDVという言葉もマスコミ等でも多く取り上げられつつあると思います。現行DV法で配偶者云々となっているので難しいとは思いますが、DV法の改正への要望の中でもこのことは含まれると思います。国に先駆けてぜひ大阪狭山市で明記していただきたい。

市の考え方

ご指摘のとおり、改正DV法においても、法における保護の対象者は現在または元婚姻関係(事実婚も含む)にある配偶者のみで、恋人関係の男女は対象とはなっていません。本定義は、国の改正DV法に沿って定義したもので、法律の定めを超越した定義は困難だと考えます。
しかし、恋人間における暴力は許されるものでなく、本条例案においても第3条第1号で男女の個人としての尊厳が重んぜられることを基本理念の最初に掲げ、また第10条で性別による人権侵害及び差別的取り扱いを行ってはならないと規定しています。

ご意見ご提案の内容

  1. DVの定義のところに、身体的、精神的、経済的に加え、社会的も加えていただきたい。

市の考え方

ご指摘のとおり、社会的を追加いたします。

ご意見ご提案の内容

  1. 教育の推進の部分で、学校教育の果たす役割というのは非常に大きいと思います。このように教育全般的に描くのではなく、義務教育はこれから先の社会の道筋を作り上げていくと考えると、学校教育の役割は、他とは別規定で述べていく必要があるのではないかと思います。

市の考え方

ご指摘のように学校教育における男女共同参画の推進を図るための教育の重要性は、認識しています。しかし学校教育のみならず、家庭教育や社会教育においても、男女共同参画の推進を図るための教育は、大変重要だと考えています。

ご意見ご提案の内容

  1. 男女共同参画推進計画策定に関しては、通常なら同名の審議会を持つべきだと思うのですが、なぜか大阪狭山市人権文化をはぐくむまちづくり審議会の意見を聞くとなっています。審議員を兼務にする理由がわかりません。独立した審議会を設け、多様な意見が交わされることを期待します。
  2. 審議会について、大阪狭山市人権文化をはぐくむまちづくり審議会での兼務ではなく、新たな男女共同参画推進審議会を設置すべきであると考えます。専属の審議の場を持たない方針なら、条例化の必要はないものと考えます。
  3. 男女共同参画推進計画の策定において、大阪狭山市人権文化をはぐくむまちづくり審議会の意見を聴くことも大切だと思いますが、新たにこの問題により深い理解をもつ人や当事者などの意見も反映されるような別な審議会も必要だと思われ、新たな設置をしていただきたいです。

市の考え方

男女共同参画社会の基点は、性に起因する人権問題であると認識しています。したがって、すべての人の人権が尊重される社会の実現をめざすことを目的に制定された大阪狭山市人権文化をはぐくむまちづくり条例によって設置されている大阪狭山市人権文化をはぐくむまちづくり審議会の意見を聞くことが、適当であると考えています。

ご意見ご提案の内容

  1. 条例自体への意見ではありませんが、議論された内容を随時公開していくことにより、有意義なパブリックコメントが得られるものだと理解しています。このようなプロセスを重視する姿勢が不可欠です。今後に期待します。

市の考え方

市民公募委員を含む大阪狭山市人権文化をはぐくむまちづくり審議会での議論は、審議会の委員の了解を得たうえで市のホームページで公開しています。また、人権広報グループで閲覧いただけます。

ご意見ご提案の内容

  1. 随所に見られる市民公益活動団体について、条例案に市民団体との協働を盛り込むなら、公益活動団体のみならず、一般的に市民活動団体すべてとの協働を盛り込むのが適当ではないかと考えます。

市の考え方

協働の定義でお示ししたとおり、協働の担い手は市民、市民公益活動団体、事業者となっています。これは、協働を進めるための基本的な考え方として市が平成 16年3月に策定した「市民・市民公益活動団体との協働によるまちづくりの進め方に関するガイドライン」で規定された概念です。
したがって協働の対象として、市民活動団体という対象は本市では明記されておらず、市民の中に市民活動団体も含むと解釈しており、市民活動団体という言葉は使っていません。

ご意見ご提案の内容

  1. 努めなければならない、という表現が多々見受けられますが、特に罰則規定はありませんし、この種の条例に懲罰的な規定は似合わないものですが、努めなければならない、にはどのような効力を考えておられるのか、説明していただきたい。

市の考え方

努めなければならないという表現は、努力義務を規定したものです。男女共同参画社会基本法第10条国民の責務にも「国民は職域、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成に寄与するよう努めなければならない」と規定されています。
男女共同参画社会の形成は、市、市民、市民公益活動団体、事業者が協働して取り組むものと考えていますので、ご指摘のように罰則はなじまないと考えています。また、市民、市民公益活動団体、事業者の理解と協力のもとに男女共同参画を推進することが、条例に実効性を与えると考えています。

ご意見ご提案の内容

  1. この理念条例が絵に描いた餅で終わらないよう、第12条で規定する男女共同参画推進計画の策定年次を規則か何かで明らかにして市民に公表したらどうでしょうか。

市の考え方

平成11年に制定された男女共同参画社会基本法は、地方公共団体に対して区域の特性に応じた施策を策定し、実施することを求めています。本市ではこの法律を受けて、平成25年度までを計画の期間とする大阪狭山市男女共同参画推進プランを、平成17年3月に策定しています。
大阪狭山市男女共同参画推進プランは、市のホームページでも公開しています。ご確認ください。

ご意見ご提案の内容

  1. 第3条第3号で言うように、対等な構成員として市の政策の立案に参加するというなら、審議会等の委員の男女構成比を規則か何かで明記してはどうでしょうか。例えば、男女いずれかの構成比を4割以下にしないとか・・・。
  2. 第4条第3項でいうように、率先して市が男女共同参画の推進に努めるというなら、市役所の管理職の女性比率を積極的に引き上げて、民間の範となってもらいたいと思います

市の考え方

平成26年3月までを計画の期間とする大阪狭山市男女共同参画推進プランには、重点施策・事業として、政策・方針決定の場、審議会などへの女性の参画促進を図る、管理職・指導的立場への女性の登用の促進を図るなどを掲げ、取組みを進めてきました。
審議会の委員については、国の基準(平成32年までに男女どちらか一方の委員の数が委員総数の10分の4未満とならない状態を達成する)を参考に取組みを進めるなど、今後とも粘り強く大阪狭山市男女共同参画推進プランを実行していくことが重要であると考えています。

ご意見ご提案の内容

  1. 第3条第2号の配慮すること、という言葉は弱いと思います。せっかく条例を作るのですから、なくしていく、変えていくなど、もう少し積極的な言葉にしていただきたいです。

市の考え方

この号は、男女共同参画社会基本法第4条の「社会における制度または慣行についての配慮」を受けて、本条例案においても基本理念として規定したものです。
社会における制度または慣行の中には、性別による固定的な役割分担を反映して、男女の社会における活動に対し、男女のいずれか一方に特別な影響を及ぼしているものがあります。しかし、これらについて一律に論じるには限界があると考えています。制度や慣行は、様々な背景のもとで形成されてきていることから、個々の制度や慣行が男女の活動にどのような影響を及ぼしているのか、また、それらがどのような目的で作られたのか、などを考慮して個々に検討されるべきであると考えています。
このようなことから、配慮するという言葉を用いています。

ご意見ご提案の内容

  1. セクシャルハラスメント、DVに加え、異性だけでなく同性間でもあるパワーハラスメントの視点も必要だと思います。上司から部下、先生から生徒、立場の違いを利用した言動も暴力といえると思います。このような暴力がある限り、いくら条例や制度ができ男女が平等とされたとしても、見えない大きな壁として立ちふさがり、弱者が生まれると感じています。暴力は強者から弱者に向かうことが多く、その根本的な考え方や慣行や常識とされていることを変えていかない限り、現状の改善はないと思います。国の基本法を超えたよりよい条例になることを願っております。

市の考え方

パワーハラスメントは、重要な人権侵害であると認識しています。しかしこの条例は、男女共同参画の推進に関して規定するものなので、ご指摘の視点についてはセクシュアル・ハラスメントやドメスティック・バイオレンスのように、性別による権利侵害の禁止の条項では規定していませんが、本条例案第3条第1号で、男女の個人としての尊厳が重んぜられることを基本理念に掲げ、個人の人格が尊重されることをうたっています。
男女共同参画社会の実現は、短期間で実現できるものではないと考えています。国も、男女が、互いにその人権を尊重しつつ、個性と能力を十分に発揮することのできる男女共同参画社会の実現を、21世紀の我が国社会の最重要課題と位置付けています。
本市においては、本市の特性に応じた大阪狭山市男女共同参画推進条例を制定し、条例の趣旨を市民、市民公益活動団体、事業者の皆さんに広く知っていただき、男女共同参画の理念を共有し、協働して男女共同参画社会の実現に向けて取り組んでいきたいと考えています。

お問い合わせ
市民生活部市民相談・人権啓発グループ