大阪狭山市男女共同参画推進条例

平成18年12月22日 条例第42号

日本国憲法には、個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、我が国では、男女平等の実現に向けた様々な取組が、「女子差別撤廃条約」の批准など国際社会の動きと連動して進められてきた。また、男女共同参画社会の実現を、21世紀の我が国社会の最重要課題と位置づけた男女共同参画社会基本法が制定された。
大阪狭山市においても、男女の自立と対等な社会参加に基づく男女共生社会の実現をめざして、人権を重視した取組を進めてきた。しかし、性別による役割分担意識やこれに基づく社会慣行等が根強く残り、課題の解消に向けた一層の取組が求められている。
少子高齢化や高度情報化の進展等、社会経済情勢が大きく変化する中で、豊かで活力ある大阪狭山市を築いていくためには、男女が互いに人権を尊重しつつ、責任も分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分発揮することができる男女共同参画社会の実現は重要な課題である。
人権と共生の世紀といわれる21世紀において、大阪狭山市は、男女共同参画社会の実現に向け、市、市民、市民公益活動団体及び事業者が協働して男女共同参画の推進に取り組むことを決意し、この条例を制定する。

(目的)
第1条 この条例は、本市における男女共同参画の推進に関し、基本理念を定め、市、市民(本市の区域内に通勤又は通学する者を含む。以下同じ。)、市民公益活動団体及び事業者の責務を明らかにするとともに、市の施策の基本的な事項を定めることにより、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進し、もって男女共同参画社会の実現に寄与することを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 男女共同参画 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって職場、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野(以下「社会のあらゆる分野」という。)における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うことをいう。
(2) 市民公益活動団体 大阪狭山市市民公益活動促進条例(平成14年大阪狭山市条例第13号)第2条第2項に規定する市民公益活動団体をいう。
(3) 協働 まちづくりに向け、市、市民、市民公益活動団体及び事業者が、地域の課題を共有し、共通の公共的目標に向かってそれぞれが果たすべき役割を自覚し、相互に補完して協力することをいう。
(4) 積極的改善措置 社会のあらゆる分野における活動に参画する機会に係る男女間の格差を改善するため、必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、その機会を積極的に提供することをいう。
(5) セクシュアル・ハラスメント 職場、学校、地域その他の社会的関係において、他の者に対し、その意に反した性的な言動をすることによりその者の就業環境や学習環境等を害し、又は性的な言動を受けた者の対応によりその者に不利益を与えることをいう。
(6) ドメスティック・バイオレンス 配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)又はかつて配偶者であった者に対する身体的、精神的、社会的、経済的又は性的な暴力行為その他の苦痛を与える行為をいう。

(基本理念)
第3条 男女共同参画の推進は、次に掲げる基本理念に基づいて行われなければならない。
(1) 男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保されることその他の男女の人権を尊重すること。
(2) 性別による固定的な役割分担等に基づく社会における制度又は慣行が、男女の社会における活動の自由な選択に対して影響を及ぼさないよう配慮すること。
(3) 男女が、社会の対等な構成員として、市の政策又は民間の団体における方針の立案及び決定に共同して参画する機会を確保すること。
(4) 家族を構成する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、子の養育、家族の介護その他の家庭生活における活動について家族の一員としての役割を円滑に果たし、かつ、職場、学校、地域等における活動を行うことができるようにすること。
(5) 男女が、それぞれの身体の特徴及び心の変化を理解し、妊娠、出産その他の性と生殖に関する事項について互いの意思を尊重するとともに、生涯にわたり健康な生活を営むことができるよう配慮すること。
(6) 男女共同参画の推進が国際社会における取組と密接な関係を有していることから、男女共同参画の推進は、国際社会の動向を考慮して行うこと。
(7) 社会のあらゆる分野において、男女共同参画の推進を図る生涯学習を進めること。

(市の責務)
第4条 市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)に基づき、男女共同参画の推進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下「男女共同参画施策」という。)を総合的かつ計画的に策定し、及び実施するものとする。
2 市は、男女共同参画施策の実施に当たり、国及び他の地方公共団体と連携を図るとともに、市民、市民公益活動団体及び事業者と協働して取り組むよう努めなければならない。
3 市は、自ら率先して男女共同参画の推進に努めなければならない。

(市民の責務)
第5条 市民は、基本理念に基づき、社会のあらゆる分野において、自発的に男女共同参画を推進するよう努めなければならない。
2 市民は、市が実施する男女共同参画施策に協力するよう努めなければならない。
(市民公益活動団体の責務)
第6条 市民公益活動団体は、基本理念に基づき、その活動において、男女共同参画を推進するよう努めなければならない。
2 市民公益活動団体は、市が実施する男女共同参画施策に協力するよう努めなければならない。

(事業者の責務)
第7条 事業者は、基本理念に基づき、その事業活動において、男女共同参画を推進するよう努めなければならない。
2 事業者は、その事業活動において、積極的に男女の職場における対等な参画の機会の確保に努めるとともに、職場における活動と家庭等における活動との両立ができる環境の整備に努めなければならない。
3 事業者は、市が実施する男女共同参画施策に協力するよう努めなければならない。

(教育の推進)
第8条 何人も、基本理念に基づき、家庭教育、学校教育、社会教育、職場教育その他のあらゆる教育の場において、男女共同参画の推進を図るための教育を行うよう努めなければならない。

(市民等の協働)
第9条 市民、市民公益活動団体及び事業者は、市と協働して男女共同参画の推進に取り組むよう努めなければならない。
(性別による権利侵害の禁止)
第10条 何人も、社会のあらゆる分野において、性別による人権侵害及び差別的取扱いを行ってはならない。
2 何人も、セクシュアル・ハラスメントを行ってはならない。
3 何人も、ドメスティック・バイオレンスを行ってはならない。

(公衆に表示する情報への留意)
第11条 何人も、公衆に表示する情報において、性別による固定的な役割分担、異性に対する暴力等を助長する表現及び人権を侵害する性的な表現を行わないよう努めなければならない。

(男女共同参画推進計画)
第12条 市長は、男女共同参画施策を総合的かつ計画的に推進するため、男女共同参画の推進に関する基本的な計画(以下「男女共同参画推進計画」という。)を策定するものとする。
2 市長は、男女共同参画推進計画を策定するに当たっては、あらかじめ大阪狭山市人権文化をはぐくむまちづくり条例(平成13年大阪狭山市条例第5号)第5条第1項に規定する大阪狭山市人権文化をはぐくむまちづくり審議会(以下「審議会」という。)の意見を聴くとともに、市民、市民公益活動団体及び事業者の意見を反映させるための適切な措置を講ずるものとする。
3 市長は、男女共同参画推進計画を策定したときは、速やかにこれを公表しなければならない。
4 前2項の規定は、男女共同参画推進計画の変更について準用する。
5 市長は、毎年度、男女共同参画推進計画の推進状況等を公表するものとする。

(調査研究)
第13条 市は、男女共同参画施策の策定に必要な調査研究を行い、その結果を公表するものとする。

(広報及び啓発)
第14条 市は、市民、市民公益活動団体及び事業者の男女共同参画に関する理解を深めるため、広報及び啓発活動を行うものとする。

(教育及び学習への支援)
第15条 市は、教育及び学習を通じて、市民、市民公益活動団体及び事業者が男女共同参画に関する理解を深めることができるよう、必要な措置を講ずるものとする。

(市民等が行う活動への支援)
第16条 市は、市民、市民公益活動団体及び事業者が行う男女共同参画の推進に関する活動を支援するため、情報の提供その他の必要な措置を講ずるものとする。

(積極的改善措置)
第17条 市は、社会のあらゆる分野における活動において、男女間に参画する機会の格差が生じている場合は、市民、市民公益活動団体及び事業者と協力し、積極的改善措置を講ずるよう努めるものとする。

(苦情等への対応)
第18条 市民、市民公益活動団体及び事業者は、市が実施する男女共同参画施策及び男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる施策に関し、苦情その他の意見がある場合は、市長に申し出ることができる。
2 市長は、前項の規定による申出に対し、必要があると認めるときは、審議会の意見を聴き、必要な措置を講ずるものとする。

(相談への対応)
第19条 市民、市民公益活動団体及び事業者は、性別による差別的取扱いその他の男女共同参画の推進を阻害する要因によって人権を侵害された場合又はそのおそれがある場合は、市長に相談の申出をすることができる。
2 市長は、前項に規定する相談を受けたときは、必要に応じて関係機関との連携を図り、迅速かつ適切にこれを処理するものとする。

(推進体制の整備)
第20条 市は、男女共同参画施策を総合的かつ計画的に推進するため、必要な体制整備に努めるものとする。

附則
この条例は、平成19年4月1日から施行する。

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市民生活部市民相談・人権啓発グループ