地方分権の概要

1. 地方分権とは?

 これまでの行政サービスは、国が決めたことを都道府県や市町村が実施主体となり、全国画一的に行われてきました。
 地方分権とは、国に集中している権限や財源を地方自治体(都道府県や市町村)に移し、住民に身近な地方自治体が、地域の求めるニーズに対して、自らの判断と責任で対処し、地域の特色を活かしたまちづくりをすすめていくことです。
 地方分権を進めるための具体的手法として、権限移譲というものが挙げられます。
 大阪府においては、平成21年3月に橋下知事が、「大阪発"地方分権改革"ビジョン」を発表し、「ニア・イズ・ベター」の考えから、住民に身近な公共サービスは、基礎自治体である市町村が担うべきであるという「市町村優先の徹底」の考え方を示しました。そのビジョンでは、当面の目標として府内全市町村に特例市並みの事務権限を移譲することとされています。

2. なぜ「地方分権」が必要なの?

 国に権限や財源を一極集中させ、地方に再配分する方法を「中央集権型行政システム」といい、このシステムは、わが国の近代化と経済発展においては効率的に機能し、戦後の高度経済成長に大きく寄与してきました。
 しかし、日本の社会情勢は、過去から続いてきた右肩上がりの高度経済成長期を終え、成長から成熟の時代へと変化しました。現在、国と地方を合わせて800兆円を超える膨大な債務残高を抱え、さらに少子高齢化社会、人口減少や市場競争の激化に伴う地方経済の衰退など、様々な問題が浮上しています。
 このように成熟して問題を抱えた日本社会では、住民それぞれの価値観が多様化し、行政に対する住民ニーズも、多種多様化しています。
 これからは、住民の様々な価値観や地域の個性に根ざした豊かさを実現するために、住民本位の分権型社会への転換が求められます。それを実現するためには、住民に身近な行政サービスは、より身近な市町村が自らの判断と責任で行い、都道府県は広域的な事務や市町村の規模、能力を超える事務を担い、国は、外交や国防などをはじめとする国でなければできない事務を担うといった仕組みを構築していく必要があります。

3. 地方分権を進めると何が変わるの?

 地方分権を進めることで、今まで以上に地域のことは、地域で決めることができるようになります。

住民の皆さんの知恵や工夫がまちづくりに反映されます

 今まで以上に、住民の皆さんの知恵や工夫が、「まちづくり」に反映させることができるようになります。

地域の実情に合った自治体になります

 地方自治体が、それぞれ自主性・自立性をもって、自らの判断で地域の実情に合った行政サービスを行うことができるようになります。

行政の新たな課題へ対応

 これまで地方自治体は、国が決めた全国一律の基準でもって、全国のどこでも同じサービスを同じ内容だけ、住民に提供してきましたが、地域の事情や条件に適合した施策を展開していく場合、それが適合しなくなってきています。しかし、地方分権を進めることにより、それぞれの自治体が、それそれの地域で、個性豊かな行政サービスを実施できるようになります。

4. 地方分権が実現したイメージってどんなもの?

〔従前の中央集権型の行政〕

〔全国どこでも同じ〕
 全国一律の基準や補助金の要綱などが国が細かく決めているため、地方自治体の実情に応じた行政サービスを展開しにくい。

【これからの地方分権型の行政】

【地域のニーズに応じたサービスの展開】
 全国一律のルールではなく、地域の住民の意見でもって、地域の個性や実情に応じたきめ細かな行政サービスが展開できるようになります。

〔従前の中央集権型の行政〕

〔分野ごとにタテワリ〕
 国は、分野ごとの省庁で縦割りの行政になっており、地方が意思決定を行う時に、地方にとって必要な行政サービスを、地方が決めることが難しい。

【これからの地方分権型の行政】

【総合的な幅広い視点から】
 分野がまたがっているものについても、幅広い観点から、地域のニーズにあった行政サービスを自主的・総合的に進められるようになります。

5. 国の地方分権に関する主な動き

第1次地方分権改革

 平成7年から12年にかけて、いわゆる「第1次地方分権改革」が進められました。「第1次地方分権改革」では、平成12年4月に「地方分権一括法」が施行され、機関委任事務(注意1)の廃止などの一定の成果がありました。
 しかし、依然として地方に対する国の関与は残されたままとなっていたり、地方の財源問題は棚上げされたままでした。

平成7年5月  地方分権推進法 成立
平成7年7月 地方分権推進委員会 発足
平成11年7月   
地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律
(「地方分権一括法」)成立
平成12年4月  地方分権一括法 施行  (「機関委任事務」を廃止)
(注意1) 「機関委任事務」とは、法律または政令によって、国から地方公共団体の執行機関(知事や市町村長)に委任された事務のこと。

三位一体改革

 平成12年の「地方分権一括法」施行後、「第1次地方分権改革」で積み残された部分を解消すべく、税財源の再配分など国から地方への税源移譲と、国庫補助負担金の廃止・縮減、地方交付税の見直しを進めるための改革、三位一体改革が行われました。
 三位一体改革では、約4兆円の補助金の削減の代わりに国から地方へ約3兆円の税源移譲が実現したものの、更に、約5.1兆円の地方交付税が削減されたことにより、地方の税財源の充実・確保にも繋がらず、地方分権の趣旨とは程遠い結果となりました。

第2次地方分権改革

 第1次地方分権改革の後、平成19年4月に「地方分権改革推進法」が施行され、この法に基づく地方分権改革推進委員会は、平成21年度中に「新地方分権一括法」を制定することを目標にし、新たな地方分権への取組みを進めることとしました。
 全国知事会などの地方六団体は、「地方分権改革推進法」に基づく今後の地方分権改革を、「第2次地方分権改革」と位置付けています。
 第2次地方分権改革では、「地方にできることは、地方が担う。」という原則のもと、第1次地方分権改革で実現しなかった「国と地方の役割分担の徹底した見直し」や「国から地方への思い切った税源移譲の推進」などを目指して議論が進められました。
 その後、政府は、平成21年11月17日の閣議決定により内閣府に、地域のことは、地域に住む住民が決める「地域主権」を早期に確立する観点から、「地域主権」に資する改革に関する施策を検討していく、「地域主権戦略会議」を設置しました。

平成18年12月 地方分権改革推進法 成立
平成19年4月 地方分権改革推進法 施行 地方分権改革推進委員会の発足
平成20年5月 第1次勧告 (PDF:139.5KB)発表 (国から地方自治体への権限移譲など)
平成20年12月 第2次勧告 (PDF:514.7KB)を発表 (国の出先機関の統廃合など)
平成21年10月 第3次勧告 (PDF:805.2KB)を発表 (地方自治体の義務付け・枠付けの見直しなど)
平成21年11月 第4次勧告 (PDF:360.2KB)を発表 (国・地方の税財政改革など)
平成21年11月 地域主権戦略会議が閣議決定で設置

内閣府のホームページ地方分権改革推進委員会

内閣府のホームページ地域主権戦略会議

6. 大阪府や大阪狭山市の権限移譲に関する主な動き

大阪府では

 『大阪発地方分権改革ビジョン』に基づき、住民に身近なことは市町村で行うことを理想とし、平成22年から全市町村に特例市並みの権限移譲を行うための取り組みを、集中的に実施しています。また、平成26年から大阪府でなくては担えない事務を除く全ての事務の移譲をめざしています。
 そして、遅くとも平成30年には、府内市町村が中核市程度の権限を持ち、新たな大都市制度や関西州の実現をめざし、大阪府の発展的な解消に向けて取り組んでいます。

大阪狭山市では

 本市では、市民に身近な事務は、市民に身近な市が行なうことが望ましいという考えのもとで、本市が主体的に地域の特性を活かしたまちづくりを進められるよう事務の移譲を受けていきます。
 しかし、移譲候補事務の中には、難易度や専門性の高い事務や処理件数の少ない事務などの、市単独で事務処理を行うと非効率となる事務が多く含まれています。それらの事務については、複数の市町村による共同処理や事務委託を行うことにより、効率化を図る必要があります。
 そこで、平成21年10月に本市は、富田林市と河内長野市で広域連携研究会を設置し、広域連携により事務処理を行う体制や手法、スケジュール等を検討し始めました。
 広域連携を進めることによって、事務の効率化を図り、行財政改革を一層進めることで、それぞれの基礎自治体の基盤を強化します。

(参考)

平成22年4月1日から大阪狭山市が移譲を受ける事務(PDF:100.1KB)

富田林市・河内長野市・大阪狭山市広域連携研究会「広域連携の推進について」(PDF:322.9KB)

移譲候補事務数と大阪狭山市の受け入れ事務数  (平成22年3月10日現在)

まちづくり・土地利用分野

全事務数 51
本市の移譲対象事務数 38
平成22年度に受ける事務数 12
平成23年度以降に受ける予定事務数 24

福祉

全事務数 18本
市の移譲対象事務数 13
平成22年度に受ける事務数 6
平成23年度以降に受ける予定事務数 7

医療・保健・衛生

全事務数 7
本市の移譲対象事務数 2
平成22年度に受ける事務数 0
平成23年度以降に受ける予定事務数 0

公害規制

全事務数 13
本市の移譲対象事務数 13
平成22年度に受ける事務数 5
平成23年度以降に受ける予定事務数 7

教育

全事務数 2
本市の移譲対象事務数 0
平成22年度に受ける事務数 0
平成23年度以降に受ける予定事務数0

生活・安全・産業振興

全事務数 11
本市の移譲対象事務数 10
平成22年度に受ける事務数 3
平成23年度以降に受ける予定事務数 6

合計

全事務数 102
本市の移譲対象事務数 76
平成22年度に受ける事務数 26
平成23年度以降に受ける予定事務数 44

7. リンク集

内閣府「地方分権改革」

総務省「地方自治制度」

地方六団体「地方分権改革推進本部」

全国市長会

大阪府「市町村へ権限移譲」

お問い合わせ
政策推進部企画グループ

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